かなでだよ

好きなことをゆるゆるやります

マスクと通学路

暑すぎないかい??とこの記事を書き始めたときは思っていた。38度とかになってたころ。なかなか中身を書く時間が取れなくて、明けたはずの梅雨が戻ってきてますね。(え?)私はどうも温度差、特に冷房による寒さに弱いので厳しい気候に辟易です。皆さん熱中症にも気を付けて。私は今季既に自室で3回ほどなりましたよ。

さて、対面授業もサークルの対面での活動も増えてきて、自宅にいることが多かった時期に忘れていた当たり前のことを見つけました。外を歩いているとき、視覚や聴覚はもちろん、肌で感じるいろいろな刺激ってあるんですよね。今日はそんな話。

 

例えば草のにおい

熱中症対策に夜道、周りに人が居ないことを確認してマスクを外して歩くんだけど、車の通りや人の通りが少ないと、草木のにおいが良く感じられるんだよね。暗いし静かだしで嗅覚が敏感になるのかなんなのか。どこか懐かしい気持ちで、思いっきり空気を吸い込みます。ここで私は小学校の通学路を思い出すわけです。団地の横が通学路だった関係で、いつも草木のにおいがありました。花の蜜を吸ったり、食べられそうな実を食べてみたり。季節になると金木犀の主張が激しくて、頭が痛くなるほど。嗅覚敏感なのかもしれないね。中学高校と、住宅街が通学路だったこともあって、より懐かしい気持ちに。別に大学の通学路が自然が多いわけではないはずなんだけど、久しぶりの刺激で敏感になった嗅覚が思い起こさせてくれたんだなぁ。大学内も自然は多いけれど、マスクをしてるとあまり感じないよね。

同じ通学路を通っても、毎日同じ香りという訳ではないんだよね。畑の作物の成長によって漂う香りも変わるし、花吹雪があるときはより花の香りが強くなる。湿った落ち葉を集めたときは腐葉土とまではいかないけれど土と葉の混じった香り。何かが違うなと周りを見渡して、そこに自然や他の人の営みを見つける。そんな醍醐味を忘れていたよ。

 

例えば雨のにおい

特に草木のにおいが独特になるのは雨の日や雨上がり。水分を多分に含んだ空気がよりいっそう草木を感じさせます。この空気が生ぬるいという感覚も、マスクをしたままでは感じ取ることのできなかったもの。自分がいる世界の多くの刺激を遮蔽してしまっているんだと、改めて思います。湿度が高い時の息苦しさも、マスクの息苦しさとはまた別のもの。反対にカラッとした晴れの日の空気も、マスクの中の湿気で感じることはできない。肌で季節や天気を感じることが減ってしまっていたんだと気づきました。

雨の香りも季節によってちょっと変わるんだよね。夏の少し前は、あーこれから夏になるぞっていう香りがする。団地の近くを通ると、小学校のプールを思い出す香りがする。小学校の通学路の記憶なのか、本当に似た匂いがする植物が生えているのか、結局わからずじまいだけれど、とにかく夏のにおいがする。いろいろな感覚を通して季節の変化を感じ取れると、生きてるって感じがするんだ。

 

例えば空の色合い

私の部屋には空がきれいに見える窓がないので特にです。外出自粛を徹底していたころには、毎日買い物に行く短時間の外出で、空の色の変化を感じる余裕もありません。この前久しぶりに夕焼けっていうのかな、西の空がオレンジや赤紫に染まっているのに気づいたの。とても綺麗だった。私はこうした夕方の空を見上げるたびに、自然にしか出せない色合いというものがあると強く思います。

昼間でも生協前で雨が降りそうな雲だとか言いあってたら本当に授業の移動の時に土砂降りになって濡れたり、快晴の中に飛行機雲を見つけて明日は雨かなぁと話したり。文字にすると同じ雲でも実際外に出て見ると全然違うものが見れるよね。空を見上げて、のんびりおしゃべりしながら過ごすのも楽しい。今はもう暑いけれど。

 

例えば生き物の営み

肌で感じる感覚からは離れるけれど、人間や蜘蛛といった、室内にいるタイプの生物以外を直接見る機会は当然減るわけです。薄暗くなると姿を現す猫やこうもりも、久しぶりに出会うことができました。大学も自然が多く、いろいろな生物が住み着いていますが、大学に行かないと出会うことすらできませんよね。ダッシュで草むらに隠れる猫。存在すら知られていない池の中で泳ぐ鯉と、近づくと様子を見に顔を出しに来てくれる亀。近づきすぎると逃げちゃうけれど、少し待つとまた来てくれるのがとても癒される。この前は蛇もいましたね。今日はねずみかな?目の前を横切って草むらに飛び込んだ小動物もいました。息づかいを感じるとまではいかないけれど、そこに自分以外の生物がいるんだという当たり前のことにいちいち感動したりして。感傷的すぎるかな。

 

通学路を歩いていて気付いた、今まで当たり前だったのに忘れていたことを書き連ねてみました。外を歩いてるときはこんなのもあるな~って思ってたはずなのに、いざ書き出してみると思い出せない何かがある気がするんだけど、諦めて筆をおこうと思います。そとの自然に焦点を当てたけれど、室内も含め、場所の情報として嗅覚を失っていると感じることもあります。極端な例では病院って独特のにおいあるじゃん、消毒液かな。どこもかしこも消毒~室内にいるときはマスク~になったおかげで、その場所特有のにおいが薄まり、かつ感じにくくなっているんじゃないかなって。どこに行っても来たぞ~!!って感覚が薄らいでいる気がします。顔にあたる空気から感じる雰囲気も結構あるんだなって。そう思ったのです。